再び閉鎖病棟へpart6(鬱気味風俗嬢Mの今夜も眠れない)
ノートを書いていくと
本が読みたくなった
父親に手紙を書いた
昔から宮藤官九郎の作品が
好きだったので
宮藤官九郎の本が
読みたいので
買ってきてください
そう
書いて親に渡してもらった
すると
何日かして
本が届いた
ずーっと
本を読んでいた
頭が回らなかったので
よくわからない状態だったが
何回も読んだ
とりあえず
文字を読む行動を何回もしたが
頭には入ってこなかった
だけど、
その後も父親母親は、何度も本屋に行ったりして
いろんな本を持ってきてくれた
本を読んでると
頭に入ってこないので
声に出して読むようになっていった
読んでちょっとでも
頭に入るようにしていた
ある日、入院してから
3か月がたったので
違う病棟へ移された
この頃から同じ病棟には
3か月以上の入院ができない
法律になっていたので
違う病棟に移された
移されてからは
少しキレイな病棟にもなった
病棟の行き来もだいぶ自由になった
前の病棟で
仲良くなった
アルコール中毒で入院していた
年配男性が
スマホを可愛そうだと
内緒で買ってくれた
そして
病棟でバレてしまうのだが
もう退院していて
彼氏であるという肩書きを作り
持つことを許された
スマホで
毎日、許されてる時間だけ
触っていた
Facebookなどで
連絡先をふっ活させて
いろんな人と連絡を
取っていた